SSD オーバープロビジョニング (OP) を理解する
オーバープロビジョニングの比率 (%) = |
物理容量 - ユーザーが利用可能な容量 ユーザーが利用可能な容量 |
オーバープロビジョニング比率の計算式
ソリッドステートドライブ (SSD) は、(高さ、幅、長さなどの)物理的な寸法や、(SATA や SAS インターフェースなどの) 外部インターフェースはハードディスクドライブ (HDD) とほぼ同じですが、内部の機械レベルの動作や、SSD の構成部品は、HDD の磁気性回転プラッターのデザインとは大幅に異なります。
SSD の製造後、SSD メーカーはファームウェアのプログラミング時に「オーバープロビジョニング (OP)」という技法を用いて、ドライブの総容量の一部を別途確保できます。オーバープロビジョニングは、SSD のパフォーマンスや耐久性を向上させることができ、耐用年数を通じて NAND フラッシュの摩耗を低減するフラッシュ NAND ストレージを持つ SSD コントローラにより、ドライブの長寿命を実現します。
物理容量 | ユーザーが利用可能な容量 | 性能設定用の容量の比率 (%) | アプリケーションクラス |
---|---|---|---|
64GB | 60GB | 7% | 集中的な読み取り |
96GB | 90GB | 7% | 集中的な読み取り |
128GB | 120GB | 7% | 集中的な読み取り |
128GB | 100GB | 28% | 集中的な書き込み |
256GB | 240GB | 7% | 集中的な読み取り |
256GB | 200GB | 28% | 集中的な書き込み |
512GB | 480GB | 7% | 集中的な読み取り |
512GB | 400GB | 28% | 集中的な書き込み |
1024GB | 960GB | 7% | 集中的な読み取り |
1024GB | 800GB | 28% | 集中的な書き込み |
2048GB | 1800GB | 14% | 集中的な読み取り |
2048GB | 1600GB | 28% | 集中的な書き込み |
ユーザーが一般的に 20% の書き込みと 80% の読み取りを行う一般的なクライアントによる作業負荷の場合、アプリケーションによっては読み取りが集中する場合があります。読み取りキャッシュ用のストレージデバイスを使用するエンタープライズ・アプリケーションで、読み取りが集中します。このようなアプリケーションでは、ストレージデバイスへのより多くのデータ書き込みが行われ、さらに書き込みが集中します。
SSD メーカーによって設定される性能設定用のディスク容量は、SSD のアプリケーションクラスや NSND フラッシュメモリの総容量によって、大きく異なる可能性があります。
ガーベジコレクション、スペアブロック、および強化されたデータ保護機能の使用に伴い、更に多くの NAND フラッシュの管理でのリソース要求が増すため、オーバープロビジョニングのための容量を拡張して、更なる大容量と異なるアプリケーションクラスのドライブに対応するように一般的に構成されます。
このオーバープロビジョニングのための記憶域はユーザーがアクセスすることはできず、ホストのオペレーティングシステムからは見えません。SSD コントローラの使用に限定されます。