
Kingston 産業用カードの特徴のご紹介
-
不良ブロック管理
不良ブロックは、データの信頼性が1ビット以上の失われたブロックを指します。不良ブロックには、製造工程中に発生するもの(初期不良ブロック)とカードの寿命が終わるまでに発生するもの(後発不良ブロック)があります。どちらの不良ブロックも発生を避けられないため、NAND フラッシュデバイスのエラーを管理する不良ブロック管理が必要になります。不良ブロック管理では、不良ブロックの識別とフラグ付けを行い、空いている予備の容量を使用して無効なブロックを置換します。これにより不良ブロックにデータが書き込まれることがなくなり、製品の信頼性が強化されます。不良ブロックにデータがある場合、データを正常なブロックに移動してデータ損失を防ぎます。
-
ECC エンジン
データがホスト PC から、フラッシュコントローラを経由して、NAND ストレージに移動する時、NAND フラッシュメモリはデータの整合性を維持する必要があります。ホストからカードへのデータ転送について話す場合、実際に NAND フラッシュストレージに書き込まれる前のデータを「飛行中のデータ (Data in flight)」あるいは「転送中のデータ (Data in transit)」と呼ぶことがよくあります。フラッシュコントローラには、エラー修正コード(別名 ECC(Error Correction Code))が組み込まれており、このデータ転送の流れで、データに影響を与える可能性のある大部分のエラーを検出し、訂正します。フラッシュメモリチップには、書き込むデータの各ブロックごとに追加エラー訂正情報が含まれています。この情報によって、フラッシュコントローラは、データブロックの読み取りと同時に、エラーを訂正できます。NAND フラッシュメモリはハードディスクドライブと同じように、通常の動作中にビットエラーが発生した場合に、ECC データで直ちに訂正します。NAND デバイスのデータブロックでエラーが多過ぎる場合、そのブロックには「不良ブロック」のマークが付けられ、使用停止されます。不良ブロックと交替に、スペアブロックが稼働を開始しますこのプロセスでは、必要に応じて ECC を使用してデータが修正されます。「スペアブロック」の使用により、SSD の耐用年数および耐久性が向上します。
-
電源喪失保護
停電は避けられないものであり、適切なハードウェアが使用されていない場合には、業務環境に大混乱をもたらします。データ損失予防には電源喪失保護が必要です。この機能をサポートするホストデバイスは、電力低下を検知した場合、カードにコマンドを送信してすべての操作を停止します。操作を停止することで、カードに現在書き込み中のデータを、電源喪失時までに保存する時間ができます。
-
自動更新読み取り分散保護
自動更新機能では、データの読み出し頻度の非常に少ない場所を含むフラッシュメモリのデータを読み取り、必要に応じて、読み取り中断エラーやデータ保持エラーなどによって生じたデータ損失を防止するために、自動的にエラーを訂正します。自動更新機能はバックグラウンドで実行されますので、訂正処理中でもコマンドへの応答は遅延しません。
-
動的データ更新
動的データ更新は、読み取り専用操作中に多数のエラーのあるブロックを除去して、次回使用するために更新できるかを確認するために使用されます。それぞれの読み取りコマンドの処理中に、コントローラは3段階のチェックを実行します。
- 第1段階は、「更新が必要」マークのチェックです。
- 第2段階は、現在存在しているエラービット数のチェックです。
- 第3段階は、現在存在している再試行回数のチェックです。
-
ガーベージコレクション
ガーベージコレクションは、NAND フラッシュの耐久性と速度を維持するために重要です。NAND フラッシュベースのデバイスは、既存のデータを上書きできません。すでに使用済みのデータブロックに書き込むには、プログラム/消去のサイクルを実行する必要があります。NAND フラッシュコントローラは最初にすべての有効データ(まだ使用中のもの)をコピーして、異なるブロックの空いているページに書き込みます。その後、現在のブロックのすべてのセルを消去(有効および無効の両方のデータ)してから、新しく消去したブロックへの新規データの書き込みを開始します。このプロセスをガーベージコレクションといいます。
-
ウェアレベリング
Kingston のフラッシュストレージデバイスには、フラッシュメモリすべてのブロックでプログラム/消去 (P/E) サイクル数を均等に配分する高度なウェアレベリング技術を活用する、コントローラが内蔵されています。データを保存するブロックが必要な場合、消去回数のもっとも少ない空のブロックが使用されます。ウェアレベリングはこのようにして、フラッシュメモリの使用可能期間を延長します。
Kingston 産業用グレードカードは、製品の長寿命化のために、幅広い産業用アプリケーションにおける耐久性、パフォーマンス、環境要件を満たすように特別に設計されています。容量は 8GB~64GB で、3 年保証、無料技術サポート、Kingston の優れた信頼性によって支えられています。
#KingstonIsWithYou
上記の内容はお役に立ちましたか?
関連製品
Related Articles
-
Android デバイス用のストレージの選択
まずクラス A1 またはクラス A2 のマークを探します。容量については、microSD カードは最大 512GB のストレージ容量を持つことができます。
-
SD および microSD cardの命名規則を理解する
1枚の SD または microSD カードに、C10(10MB/秒の意味)と U3(30MB/秒の意味)の規格を付けることができる理由は?説明しましょう。
-
USB フラッシュドライブ、SSD、メモリカードに使用されるSLC、MLC、TLC、3D NAND の違い
NAND の種類に応じて、耐久性やコスト低減に違いはあるのでしょうか?
-
SD および microSD カードの速度クラスガイド
速度クラス C10 の意味UHS クラスおよび V クラスの意味これは、デバイスがデータを書き込む際に必要な速度に直接関係します。
-
SDおよびmicroSDカードタイプのガイド
SDHCカードSDXCの違いは?カメラ、ドローン、携帯電話などに適したカードを選択しやすくなるよう、お手伝いいたします。
-
フラッシュメモリの保管図
この保管図(チャート)は、SSD ドライブ、USB フラッシュドライブ、およびフラッシュメモリカード(SD、microSD、およびコンパクトフラッシュ)に保存可能な画像、ビデオおよびファイルの総数を示します。
-
お使いの防犯カメラに最適なメモリカードを選択する方法
防犯カメラ用のストレージを選択する時には、メモリカードの容量、速度、耐久性を考慮しなければなりません。
-
Kingston と Premio による堅牢なコンピューティング
Premio は Kingston と提携し、産業用途の堅牢なコンピューティングソリューションを製造しています。
-
KingstonとSignpostは、お客様第一の精神で素早く製品をお届けします
Signpostが教育ソリューションのサポートにKingstonのSSDとメモリを選んだ理由をご覧ください。
-
技術サービスプロバイダが、Kingston のメモリと SSD を活用し、信頼性の評価を向上
South Seas Data は、Kingston の信頼性の高いパーツを活用し、技術サービスプロバイダとして成功しました。
-
eMMC ライフサイクル見積、検証とモニタリング
eMMC ストレージの機能寿命はフラッシュの耐久性によって制限されます。ストレージデバイスのライフサイクルを適切に検討し、見積もることが重要です。
-
専用コンピュータ用の SSD 産業用 SSD
産業用 SSD は、産業用システムビルダー用です。SSD は適格性判定プロセスを経て、システム BOM に追加可能になります。
-
Kingston が WolfVision の対面およびオンラインのハイブリッド会議ソリューションを強化
企業や組織のハイブリッド会議への移行を支援する WolfVision 製品を Kingston が強化
-
デジタル変革:新たなビジネスの時代で成功を持続する方法
デジタル変革の台頭と今後の見通しについてのeブックをお読みください。
-
スマートシティの先へ:IoT により変化する世界
この e ブックでは、IoT による変化や、企業が IoT の将来に備える方法などについて専門家からお話をお聞きします。